Cursorは、AIアシスタントを搭載したコードエディタであり、開発効率化を目的として設計されている。本記事では、Cursorの基本操作、AIモデルの選択、コンテキストの付与など、主要な機能について確認する。
Cursorとは
Cursorは、AIアシスタントを搭載したコードエディタであり、開発効率化を目的として設計されている。VS Codeをベースにしており、直感的なインターフェースと高度なAI機能を統合しているのが特徴である。
活用例
以下のような活用が可能。
- コード補完と自動修正
- デバッグとバグ修正のサポート
- コードの要約と説明、構造の視覚化
- コードのリファクタリング
- テストコードの生成
- 新しいコード生成
- コミットメッセージの生成
インストール
https://docs.cursor.com/get-started/installation を参考にインストール。
インターフェース
以下、バージョン0.46
時点のインターフェース。

- 赤枠箇所の表示・非表示を切り替え。
- Cursor Settingsを表示。
- Activity Bar。ファイル管理、拡張機能、Git操作などの機能にアクセス可能。
操作方法
コード補完(Tab)

リアルタイムでコードの補完や修正が提案される。
Tabキーで提案を適用できる。
⌘K
コードを選択して⌘K

コード選択した状態で、⌘Kを使用するとインラインで選択コードについて質問可能。

生成した内容を適用したい場合、Acceptする。
ターミナルで⌘K

ターミナル上でも⌘Kを使用可能。希望操作を生成してくれる。
操作方法(Chat)

3つのモード(Ask, Edit, Agent)が用意されている。
Macであればcommad + .
でモード切り替えが可能。
Askモード
コードベースに関する質問や理解を深めるためのモード。
現在のファイル、特定のコードブロックについての質問が可能なので、プロジェクトの理解・設計の補助に役立つ。
- 活用例
- コードの解説
- エラー原因の解説
- 機能追加時の修正範囲の把握
- Mermaid図を生成して、視覚的に構造把握
Editモード
特定ファイル・コードの編集や修正を行うためのモード。
- 活用例
- コードリファクタリング
- テストコードの生成
Agentモード
複雑なコーディングタスクを自動的に実行するモード。
- 活用例
- 新しい機能実装
- ターミナル操作やMCP(Model Context Protocol)サーバーと連携した操作
YOLOモード
Cursorがユーザーの確認なしに自動でコマンドを実行できる設定。
通常、CursorのAgentモードでは、システムがコマンド操作を行う前にユーザーの承認を求める。
YOLOモードを有効にすると 確認なしで即座に処理が進行する。
ただし、自動でコードが変更・実行されるため、意図しない変更が加えられるリスクもある。
そのため、自動実行禁止コマンドなど設定できるようになっている。

AIモデルの選択
Cursor Settings > Modelsから利用するモデルにチェックを入れておくと、チェックを入れたモデルを選択可能になる。

コンテキストの付与
Codebase Indexing
Cursorはプロジェクト全体のコードをインデックス化し、AIが全体の構造を理解できるようにする。この機能により、AIのコード補完や検索が強化される。
Cursor Settings > Features > Codebase Indexing の Resync Index
から再インデックスが可能。

.cursorignoreファイル
.cursorindexingignoreファイル
Codebase Indexingから除外したいファイルがある場合、プロジェクルート配下に .cursorignore
or .cursorindexingignore
というファイルを作り、.gitignore
のように指定する。
.cursorignore
のほうは、チャットへのファイル追加もブロックする。
参考
https://docs.cursor.com/context/ignore-files#cursorignore
シンボル機能(@symbols)
各シンボルを使うことで、必要な情報やコードを簡単に呼び出せるため、Cursorの機能をより効率的に活用できる。

以下、個人的に利用頻度の高そうなシンボル。
シンボル | 概要 |
---|---|
@Files & Folders | プロジェクト内の特定のファイルを指定し、そのファイル全体の内容をチャットに取り込める。 フォルダを指定すると、指定フォルダ内の複数ファイルの情報を一括で提供し、広い範囲のコンテキストを与える。 |
@Docs | 公式ドキュメントやガイドラインを参照し、使い方や説明資料をすぐに確認できる。 |
@Git | Gitのコミット履歴や変更情報を参照でき、バージョン管理の詳細をチェックできる。 |
@Cursor Rules | Project Rulesで作ったルールファイル( .mdcファイル )を参照できる。 |

@Docsの利用例。

@Gitの利用例。
参考
https://docs.cursor.com/context/@-symbols/overview
Docs(ドキュメントを読み込ませる)
最新versionのドキュメントを利用したいときなど、まだ学習されてない情報が必要な場合、
Cursor Settings > Features > Docs からドキュメントを読み込ませることが可能。

+ Add new doc
を選択する。

URLを入力する。

@Docsで指定するときのNameなどを指定。

@Docsから指定可能になる。
参考
https://docs.cursor.com/context/@-symbols/@-docs#docs
ルール設定
User Rules
Cursor Settings > Rules > User Rulesにて全プロジェクト共通のルールを指定できる。
以下例では、日本語で返すように指定している。

Project Rules
Cursor Settings > Rules > Project Rulesにてプロジェクト固有のルールを指定できる。
- 活用例
- ディレクトリ構成やファイル配置に関するルールを設定して、AIが適切な場所にコード生成できるようにサポートする。
- コーディングスタイルのルールを作り、AIがそのスタイルを遵守するようにする。
- 特定操作で自動適用するコマンドを指定する。
Add new rule
で新しいルールを追加する。

ルールは .mdc
拡張子ファイルで、.cursor/rulesフォルダ
配下に作られる。

①
エージェントはDescriptionに記載された内容をみて、必要あれば④のルールを読む。
②
ルールを適用するファイルパターンを指定する。
③
②に *
と指定したにも関わらず、ルールが適用されないときがある。
③を有効にすると、全リクエストにルールが適用されるようになる。
④
ルールを記載する。
ルールの参考
プログラミング言語やフレームワークに対応したルールが提供されているサイトもある。